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十枚目:シオン

「今からでも飛べるって思ってるし
誰より高く って思ってる
望まれた所は うまく歩けなかったけど
好きできたここなら はってでも行ける」
(メリーゴーランド/SION)

イエー。
WHATSMAN 御打 PC。
調子は?

一枚のレコード10枚目。

SION。

久々の日本人。
出身は、奇兵隊の国(@司馬遼太郎)こと山口県。
ってことで、
俺の地元のマイメンは
みんなSIONがクソ好き。
Yスケなどは、
1人でライブに行き、号泣するスキル。
間違いねえ。
ってことで、そろそろはじめようか?@ジブラ
えっ? もうそんな時間かよ@コッタ

俺が始めてシオンを知ったのは、
もう17・18年くらい前のことだ。
たしか、俺は中1くらいだったと思う。

そのころ、広島平和コンサートみたいなのがあって、
それには尾崎やハウンドドッグなど、
いろいろなアーティストが参加してた。
山本コウタロウとか、
南こうせつあたりが企画したものだった気がする。
当時、俺は5歳上の兄貴の影響をもろに受け、
尾崎豊がクソ好きだったので、
その様子を放送した番組(@NHK)をビデオに撮った。
とにかく、目的は尾崎。
その頃の尾崎はすごかった。
ステージングとかクソすげえ。
照明器具がおいてあるクソ高い所まで登ったり、
ステージを端から端まで駆けずり回ったりと、
まさしく縦横無尽。
「いやぁぁ、オザキはかっこええのぉぉ」
と中学生ながらに思ったもの。

ブルーハーツやレッドウォーリアーズなど、
ほかにも当時俺がクソ好きな奴らが、
いろいろと出ていたので、
ビデオを頭から見ていると、
スゲー風貌の奴が出てきた。

「なんかこいつはっっ」

とマジで思った。
ずたずたの布を何重にも巻いたような服装。
頭はくそボサボサ。
で、歌はと言えば、
歌なんか叫びなんか、
よく分からんスゲー曲。
とにかくスゲーだみ声。
ハスキーなんて気の利いたもんじゃねえ。
強いて言えば、ものすげえ「しゃがれ声」。

「ぶちワヤなのが出てきたのぉ」

と思い、がっちり聞くまでもなく
速攻で早送りした記憶がある。
それがシオンだった。

当時は、バンドブームに火がついた頃で、
レンタルCD屋に行くのが、
俺らの中では流行っていた。
足繁く通ってたある日、
ふと目に入ったのがシオンのCDだ。
「あら…、こいつ…、
広島のコンサートで
あのスゲー格好をしとっやつかのぉ」(@中坊の俺)。
インパクトが強すぎたのか、
記憶だけはあった。
ほかにかりてえ物もねえし、
ってことで借りてみた。
SIONのSIONってアルバム。
家に帰って、聞いた。

「やべえ」@俺。

とまあ、
こんな感じで、シオンを聞き出したわけだ。
激しい曲もあれば、
クソスローな切ない曲もある。
また、半端ねえLOVE SONGもある。
俺的には遅い曲の方が好きなのだが、
俺の周りは結構激しいのも好きなようだ。
DANなどは、
「シオンのラブは絶品」(@DAN)
とコメント。
例のしゃがれ声は
「声をつぶしすぎたらしいよ」(@DAN)
との情報もあるが、やはりやりすぎたのか。
さすがは和製トム・ウェンツ。

とにかくシオンの歌は、ストレートに腹に響く。
実のところは知らないが、
ほとんどの曲がシオンの実体験から
作られているように感じる。
言葉がクソ熱い。
また、この人独特の言語感覚か
「夜がたまる」「テレビをめくる」
など、すげえ表現がかなりある
HIPHOPが好きな奴らに、
シオンを好きな奴が多いのもうなづける。
そういえば、BOSS(@ブルーハーブ)も
シオンが好きみたいだ。
シオンの名曲「コンクリート・リバー」
って同じタイトルの曲を出してるし。
たしか曲中でも「真っ先にSIONを聴く」
っていっていた気がする。
まあ、BOSSが何歳かは知らんが、
世代的には近いはずなので、分かる気がする。
そういえば、
なんていう曲かは忘れたが、
「バラとワイン」(@レッドウォーリアーズ)
を冒頭で歌う曲もあったので、
たぶん、BOSSとは世代が近いのだろう。

とりあえず、
まずはBESTが何枚か出ているので、
それを適当に聞いて欲しいのだが、
被ってるのもあるし、
そうでないのもあるから、
あとは勘でえらべばいい。
まあ、その参考になればってところで、
収録アルバムを関係なしに、
俺&マイメン(@モセキ)が好きなのを
曲単位であげていく。

▼街は今日も雨さ
これはクラシック中のクラシック作品。
まじでヤバイので、ぜひ聞いて欲しい。
あんまり書くとネタばれして、
聞く前に興味がそがれる恐れがあるが
これだけは少しだけ書かせてくれ。
曲の始まりがこれ。

「16の夜 家を出た
おふくろは行くなと泣いた
知らない街でポリバケツをかぶって
それでも笑っていたさ
怖いものなんて何もなかったから

とりあえずは食う事さ
新聞の広告で仕事をひろった
朝から晩まで指紋がすりきれるほど
皿を洗いつづけてたったの3200円」

まじで恐ろしいほどの名曲。クソ切ねえ。
歌詞の続き的には、
スナックの裏に部屋を借りるが、
やはり徐々に生活がすさんでいき、
弱気になってくる。
そんな折、公衆電話から母親に電話する。
ここでは書かないが、
その時母さんが言った言葉がすげえ。
まあ、そんな感じの曲だ。
現在一人暮らしをしている奴にとっては
たまらんやろう。なくしかねえ。

モセキのギター弾きというより
「ひと口ええかねえ」でおなじみの
446(@モセキ)などは
ほぼ似たような経験をしている。

二十歳くらいで音楽をやりに友達と上京。
各自がバラけて、家を探すことに。
新宿かどっかのチェーン店系の居酒屋に面接に行ったら、
「その足で、そのまま神奈川に行ってくれ。
向こうには寮も完備してるから」(@面接の人)
ってことで、
着の身着のまま、神奈川へ。
この時点で、もう相当ILLな話だが、
問題はこっから。
そもそも、音楽をやりに、
友達と東京に行ったのに、
なぜか1人で神奈川の寮に住み込み。
まあ、とりあえず金がたまるまで、
ってこと頑張ったそうだ。
店には何人か同じように、
寮に住む奴もいて、まあ、それなり。

ある日のこと、
目の前の部屋(@寮)に住む
店ではクソ気のいいおっさんが、
「酒でも飲まんかね」@おっさん
とやってきた。
が、このおっさん。
いったん酒が入ると目がすわるタイプ。
じょじょに荒れだしたが、
その日は何とかなった。
そして、次の日。
スゲー勢いのノックと
「お~い446、のむぞーっ」(@おっさん)の雄たけび。
もう既に、出来あがっとる。
そんな気分じゃなかったので、
「今日はいいっす」(@446)
と半ば強引に押し返した。

翌日職場に行って、
店長に、

「このまえ、あの人が部屋に来て飲んだんですけど、
相当酒癖悪いっすねぇ」(@446)

というと、店長はクソ焦った顔。

「おまえ、あの人を部屋に入れたんか。
あの人は、前に人を殺して刑務所に入っとった。
気をつけたほうがいいぞ。酒癖も悪いし」(@店長)。

それを聞いた446は完全に「アワワ」状態。
その後も、毎夜のようにやってくる前科者。
当然、446は居留守。クソこえー。
布団を被って耳をふさぐ446。
友達に相談しようにも、
446自身も一緒に東京に行った友達も
電話を持ってない。
10年前だから、携帯電話はまだ普及してなかった。
そんな時、446は
公衆電話から、実家に電話をかけた。

「母さんがやさしくて、涙がポロポロこぼれた」(@446)

間違いねえ。
ってことで当然、446もこの曲がクソ好き。
シオンを初めて聞いたのが、この頃らしい。
当時、東京でこの曲を聞くたびに泣けたらしい。
そして、たった一言こう言った。

「携帯電話が普及しとる現在は、
あんな名曲は生まれんやろうね」(@446)

まさしく。
っていうか、東京に1人で行っている奴には
ぜひ、シオンは聞いて欲しい。

それと、この曲とセットで聞いときたいのが、
「風向きが変わっちまいそうだ」って曲。
この曲も東京に出て行ったときの歌。
東京について、人の多さに焦り、
「有り金全部ブーツに突っ込んだ」
って歌詞は圧巻。
余談だが、O西@モセキなどは、
中学生の頃、かつあげされないようにと、
靴下に千円札を隠すSKILLを持っていた。


▼好きで生きていきたい
「まず、いう事なしだ 多分良い方だろう
だがそれと満足と まるきし訳が違うだけ」

これは今の俺にとって痛い言葉。
それとこの曲の出だし。

「喧嘩を売るようにこの町に来た」。

かっこいいっすなぁぁ。
まあAUもタイマンをはりに行ったときいとる。
っていうかこの曲。
上記の「街は今日も雨さ」の続きを歌ったりもする。

「つぶれかけたスナックの裏にゃ もう住んでない
皿洗いもとっくにやめた
音楽雑誌の片隅じゃあるが
俺の写真を見かけることもある」

くそREAL。
やっぱ、B-BOYが好きになるはずよ。
そして東京のことをこう歌う。

「性悪女の仕事のように
うんざりもするが 立ち上がらせてもくれる」

AU、そっちはどう?


▼早く帰ろう
これはマイメンDAN(@モセキ)の
「これだけははずすな」的1曲。クラシック。
仕事場から家に帰る
ということだけに歌詞が集約されているのだが
「音楽と言うより、映画に近い」(@DAN)
と言わしめるほどの出来。
ピアノとしゃがれ声だけ。
心に染み渡ると言う奴だ。
聞いてくれ。
ちなみにDANは恋に落ちると
「PLEASE LOOK AT ME」(@SION)
をヘビーローテーションするSKILLを持ち合わす。
余談ではあるが、
DANは、「時間ドクター」
というものスゲーパンチラインの産みの親でもある。
っていうか、
冒頭の「メリーゴーランド」はDANに捧げる。
まだ飛べるはずだ。


▼「チェッ」
タヌキの王道かつ、ひと口の王道。
マイメンO西(@モセキ)のお薦めの1曲。
DANもお薦めにあげていた。
この曲はまじですげえ。
一言で内容を表現すると、

「仕事にいきたくねえなぁぁ、チェッ」

ってこと。
彼女とベッドに寝てて、
朝、彼女の寝顔とか見とると、

「こりゃ、俺も一緒に仕事を休むしかねえかもしれん」

とか思いつつも

「休んだら上からまた怒られるけぇのぉぉ、

やべえかのぉぉ、
くそぉぉ、でもいきたくねえのぉぉ、チェッ」
って感じの歌。
おれも毎朝、「チェッ」って思う。
俺もAUもオオニシもDANも、
みんな仕事がクソ好かん。
まあ、間違いなく
仕事が1番好かんのはソウヤやろう。
でも、ソウヤは「チェッ」とはいうことがない。
なぜなら、働いてないから。王道。
AUの相棒もいいスキルをもってそうだ。

それとオオニシのもう一つお薦めが

「月が1番近づいた夜」。

奇跡が起こるって話。DOPE。


▼「12号室」
これはとにかく聞けってところ。
最後まで聞いて、意味がわかる。
ピアノの音がくそええ。鳥肌SHIT。
まじでおすすめ。
これも実話くさい。8歳。
最後まで聞いて意味が分かるっいえば、
「今日はどこ行こ」も名作。


▼「夜しか泳げない」
仲井戸麗一(@RC)をギターに迎えたクラシック。
「光だけが光じゃない」はパンチライン。
全くの余談ではあるが、
マイメンO西はスネ毛がクソ濃いため、
恥ずかしいのか、
真夏でどんだけ熱かろうが、
短パンを履くのは夜だけで、

「あいつの短パンは、夜しか泳げない」

と言われている。


▼「コンクリートリバー」。
BOSS(@ブルーハーブ)が
同名曲をだしたことでHEDZにはおなじみか。
この曲が一番のクラシックかもしれん。

「ブルースに体をゆだねながら
逆らい続けてる奴等を思うと 
夜明けにはビートが満ちるように
何かが変わってる 俺は信じている
生まれた そのときから
もう死に向かって 走り続けるのかい
カードレールもこえれずに
走り抜ける つかの間にかけてきたんだ
今 コンクリートリバー 足をとられても」

まじで聞くべし。
「死に向かって」の言い方は最強。
オオニシが真似るSKILL。
地元山口の「ザビエル記念碑」なんて言葉も出てくる。
山口っていえば、
名曲「蛍」では「一の坂川」もでてくる。

っていうか、たまに方言もだす。
「~っちゃ」とか「~なんじゃ」とかね。

長くなってきたので、
これ以後はざっと曲目を挙げる。
どれも名曲なので、ぜひ。

▽福山マサハルがカバーしたことでおなじみ
「SORRY BABY」は元はシオンの曲。オリジナル。
方言スキルで「約束できんのんじゃ」っていったりする。
▽ラブの王道「MACHIKO」。遠距離恋愛の決定版。
O西いわく、このときのシオンの歌い方が圧巻。
せつねえぇぇ。
▽若いやんちゃな奴がいつかは思う「俺の声」。
▽探偵・濱マイクってドラマに出てたが、
そんときの最後の歌が「通報されるぐらいに」。
▽ウイスキーでもチビチビ飲みながら
聞いてほしいのが「30年」。
▽俺らの中では一番のFAN:ミヤのオススメが
「最初の泣き声が聞きたい」。
あいつもまっさら自分にもどりてえのか。
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄…@DIO。
にしてもこの曲はいいね。
▽昔の彼女へ歌った「元気か」。
▽旅立つマネージャーかなんかに
送ったであろう曲が「夢を見るには」。
「お前の歩く空が晴れてたらいいな」はパンチライン。
▽殺されるわけじゃないから気にすんな
って歌う「気にすることはないさ」。
▽飲みすぎて倒れ、空を見上げて「きれいだ」もいい。
▽タイトルからしてすげえのが
「2番目の夢で食ってる」
詩がたまらん。
「金のために動かない
と言ったあいつは大金持だった」
▽ほかには「冬の街は」「12月」などなど。

っていうか、そういえば
「ありがてぇ」「がんばれがんばれ」
とかってCMソングのはず。
「がんばれがんばれ」は
母さんが出てくる泣ける一曲。
ジャンル的には「案山子」(@さだまさし)。
SATORIZMはこの曲がクソ好きで、
さだのCDを買うスキル。素晴らしい。

とまあ、いろいろ挙げてみたがきりがねえ。
昨日、地元のマイメンと何人か話したが、
「SIONで一週間は行くべき」とか
「あれをはずすな」とか、
「あれもあるのぉぉぉ」とか、
そんな会話。名曲がありすぎる。
っていうか、10代の頃に好きだった曲と
今好きな曲はまた変わってきている。
詩的表現についてあんまり書いてないけど、
その辺がスゲーって意見がクソ多い。
俺もそう思う。
とりあえず、レンタル屋によっては置いてあるんで、
借りてみてほしい。
家でしっとり邦楽を聞きてえ、
って時にはおすすめよ。
ただ、言葉が突き刺さりすぎて、
凹むこともあるから注意。

モセキの奴らしか
シオン好きの友達がいないので、
好きな方はぜひともご一報を。
この曲を忘れとるってのもあれば、ぜひ。
最後に好きな一節を。


「あわてんなよ 雨が上がったからって
いきなり晴れるわけもないさ
俺はまだ やっと今 始まったばかりだろ
早くはない 遅くはない 始めたら始まりさ
何度でも 何度目でも 始めたら始まりさ
誉められたくて 気にして欲しくて 
わかって欲しいことが見返したくて 
カッコつけたいことが 全部力をくれる
同じ景色に けっつまずいて 
また無様にこけたとしても笑われても 
相手にされなくても それがどうした
ほら 通報されるくらいに ぶっとばすぜ 」
(通報されるぐらいに/SION)

ピース。


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